ペット保険の基本知識5項目
ペット保険を検討しはじめたけど、正直10社も比較して選ぶのは面倒だし、疲れる・・・って思いませんか?
私がそうです。そもそも「○○で1位獲得!!!」っていう保険が無数にありすぎて、どれが良いんだか・・・
運よく親族に保険会社に勤めている者がおり、
「なるべく数字少なめで教えてー」
と無理難題を押し付け、しっかりレクチャーしてもらったこともあり、
今ではかなり詳しくなっている(重要)
ので、共有したいと思います。
まず、ペット保険を検討するうえでこれだけは知っておかなければならない5項目がこちら。
- 1年掛け捨て
- 基本年齢とともに保険料は上がる
- 犬はサイズで保険料が変わる
- 補償のタイプは通院・入院・手術の3つ
- 申請しないかぎり自動更新
ペット保険に詳しくない私は、
「保険は終身で契約した年齢で月額が決まり保険料は上がらない」(誤り)
と思っていたくらい無知でしたから、
いつ契約しても年齢とともに保険料が上がっていくこと
に気づかされました。
そこに保険のプロ(親族)からのアドバイス。
「ペット保険は月額もそこまで大きくないし、補償内容も大きな差はないから極論どれでも良い。というか1年掛け捨てだから、もし全然ダメだったら乗り換えればいい」
確かに人間の生命保険と比べたら小さい額ですが、こっちとしたら結構重要なんですよーと思いつつも、大差がないという点はその後色々調べた結果同意します(もちろん細かく見たら違いはあります)。あと確かに余りにも相性が悪かったら、ちょっと面倒だけど次の年は別の保険を契約するのもありなのかなと。
そんなわけで重視したいポイントを基準に2~3社くらい比較してささっと決めたいなと思い、作った表が次の項目です。
犬の保険比較表
重視ポイント | おすすめ保険 | ポイント |
---|---|---|
保険料と補償のバランスが大事 | PS保険/70%補償 | PATOのおすすめ |
低予算で手術のみ補償 | いぬとねこの保険/パールプラン |
月額が安い 値上がり幅が少ない |
3歳以下で終身保険が良い | PS保険/70%補償 PS保険/100%補償 ペット&ファミリー/げんきナンバーわんスリム50 |
終身OK 値上がり幅が少ない |
高額医療費をしっかり補償 | いぬとねこの保険/プラチナ 70%プラン 楽天少額短期保険/あんしんペットL |
日額制限なし 回数制限なし |
通院・手術をトータル補償 | PS保険/100%補償 いぬとねこの保険/プラチナ 90%プラン |
免責金額なし 請求が簡単 支払い割合高め |
通院のみを確実に補償 | いぬとねこの保険/ゴールド 90%プラン いぬとねこの保険/ゴールド 70%プラン |
通院特化型 回数制限なし |
13歳以上の高齢犬 | ペッツベスト/ベーシックプラン ペッツベスト/ファーストプラン |
13歳以上で新規可能 |
窓口割引型がいい | アイペット/うちの子50% アイペット/うちの子70% |
犬の保険証配布 |
保険料と補償のバランスが大事派
保険というものは、金額と補償のバランスを選ぶ金融商品です。低額にすれば補償範囲が狭くなり、補償範囲を広げれば高額になります。PS保険/70%補償は、他社の70%補償の保険と比べて安めなので、バランス派の方におすすめです。
低予算で手術のみ補償派
手術と手術を含む入院のみ補償するタイプの保険もいくつかあります。補償の使用頻度としては「通院」が多いらしいですが、そこを敢えてスルーして、高額になる手術のみを補償します。手術は高齢犬に起こりがちなので、年齢による値上がりが大きい商品も結構あります。その中で、値上がり幅が少なめなのが、楽天少額短期保険/安心ペット保険 Sです。その分免責金額はありますが、高額の手術費用対策なのであまり気になりません。
3歳以下で終身保険が良い派
安心の終身保険を選ぶ場合、高齢時の値上がり幅が少ない方が絶対良いですよね。保険によっては3歳時点の3倍程度にまで上がってしまう商品もありますが、紹介しているものは20歳の保険料でも1.6倍程度とかなり抑えめになっています。PS保険は8歳まで(100%補償はネット申し込みが5歳まで)、FPC/70%補償は7歳までに加入する必要があります。若いうちから入るなら上昇幅が少ない保険がおすすめです。
高額医療費をしっかり補償派
手術対応保険でも、補償金額に上限がある場合もあります。例えば日額制限10万円の商品だと、本来20万円分補償してもらえる医療費がかかっても、10万円しか補償されません。高額医療費の時に安心したい場合は、補償範囲が広いだけでなく、日額上限、回数制限、1年あたりの上限も比較したほうが良いです。いぬとねこの保険/プラチナ 90%プランは上限がないうえに、90%とかなり高い補償割合なので、安心感は強いです。
通院・手術をトータル補償派
手術だけじゃなくて、通院も含めてすべてしっかり保険で賄いたいという方は、補償割合が高い商品を選ぶとよいですが、重要なのが免責金額です。低額医療費も申請したい場合、免責金額0円でないと補償額がだいぶ減ってしまいます。あと、意外とあるのが請求申請が面倒で忘れてしまうこと。なるべく簡単にできて早めに振り込まれる保険が良いと思います。
通院のみを確実に補償派
通院のみを補償する保険はかなり珍しいです。いぬとねこの保険のゴールドプランシリーズが該当します。高額になりやすい手術が補償されないので、初心者は選びづらい商品かもしれませんが、経験者の声では、通院以外で保険利用したことがないという方もいらっしゃるようです。
窓口割引型がいい派
窓口割引型は、写真入りの保険証が配布され、動物病院で提示するとその場で支払いが安くなる便利なタイプです。商品の種類が少なく、商品によっては対応病院が限られ、かかりつけの病院が対象外なんてこともありえるので、事前に確認しましょう。保険料はやや高くなる傾向があります。
13歳以上の高齢犬
13歳以上となると、新規加入できる保険は限られてきます。ペッツベストなら16歳11ヶ月まで新規加入できます。もちろん過去の病歴なども含めて審査があるので、確実に通るとは限りません。14日間の待期期間にも注意してください。
重要キーワードをシンプルに解説
細かく厳密に書きすぎるとわかりづらくなるので、重要な点だけを簡潔にまとめました。
保険会社によって解釈がわずかに異なる場合もあるので、必ず加入前に確認しましょう。
補償割合
50%補償プランとか70%補償プランという名前だとわかりやすいですが、各保険は必ず、かかった医療費の何%負担するかが決まっています。50%と70%の商品が多く、他には80%、90%、100%の商品がある場合もあります。100%ということはかかった費用を全額負担するということですね。すごい!
免責金額
保険金を計算する際、対象になる医療費から設定された免責金額を差し引いてから計算しますよ、という設定です。
例えば、免責金額が2万円の保険に入っているとして、治療費が3万円かかった場合は、2万円引いて1万円が補償対象になります。治療費が2万円以下の場合は、補償されません。
補償面では明らかに加入者側に不利な設定ですが、その分保険料が安くなります。
実際の保険商品で試算してみます。
―対象費用が14,000円の場合―
補償割合:80% 免責金額:14,000円
治療費 免責金額
14,000円 – 14,000円 = 0円
補償金額ゼロ
補償割合:80% 免責金額:7,500円
治療費 免責金額
14,000円 – 7,500円 = 6,500円 × 80%
補償金額5,200円
補償割合:70% 免責金額:0円
治療費 免責金額
14,000円 – 0円 = 14,000円 × 70%
補償金額9,800円
どうですか?これを見たら免責金額ゼロがよいと思いますよね。
事実、補償だけみたら免責金額ゼロが良いです!
もう1例上げます。
―対象費用が300,000円の場合―
補償割合:80% 免責金額:14,000円
治療費 免責金額
300,000円 – 14,000円 = 286,000円 × 80%
補償金額228,800円
補償割合:70% 免責金額:0円
治療費 免責金額
300,000円 – 0円 = 300,000円 × 70%
補償金額210,000円
補償割合:80% 免責金額:7,500円
治療費 免責金額
300,000円 – 7,500円 = 292,500円 × 80%
補償金額234,000円
どうですか?手術などの高額医療費の場合、免責金額があっても保険料はあまり変わらないどころか、補償割合によっては、例のように保険金が多くなるケースもあるのです。
免責金額が設定されている分、毎月の保険料が安くしますという制度なので、低予算で高額医療費の補償を重視する場合、検討の余地があります。
やはり保険料と補償のバランスをどう考えるかです。
1回あたりの上限額/支払限度回数/1年あたりの上限額
上限シリーズをまとめて解説します。といってもこれはそのままです。
1回あたりの上限額⇒1回の申請でいくらまで支払われるか
支払限度回数⇒1年に何回まで申請できるか
1年あたりの上限額⇒1年間で合計いくらまで支払われるか
上限に関して、補償面では加入者側に一切メリットはありません。
そりゃ上限がないほうが良いですよね。
例えば、
「補償割合は高い保険に入ったけど、上限額があることを確認してなかったために、実際は補償割合通りの金額が支払われなかった」
というケースもあるのです。
繰り返しますが、保険料と補償のバランスを考えましょう。その分保険料が安いのであれば検討できますね。
実際の保険商品で試算です。
―手術費用が200,000円の場合―
補償割合:90% 免責金額:0円 1回あたりの上限額:10万円
治療費 免責金額
200,000円 – 0円 = 200,000円 × 90% = 180,000円
上限額を超えるため補償金額100,000円
補償割合:80% 免責金額:14,000円 1回あたりの上限額:なし
治療費 免責金額
200,000円 – 14,000円 = 186,000円 × 80% = 148,000円
上限額なしのため補償金額148,000円
補償割合:70% 免責金額:0円 1回あたりの上限額:なし
治療費 免責金額
200,000円 – 0円 = 200,000円 × 70% = 140,000円
上限額なしのため補償金額140,000円
手術については、1回あたりの上限金額を10万円に設定している商品も多いので、確認ポイントです。
また、細かくなっちゃうので割愛しますが、入院の日額上限や通院の日額上限もあるので、契約前には必ず把握しましょう。
待機期間
保険の契約が開始される日を、保険開始日や保険契約開始日などと呼びますが、「待期期間」が設定されている保険の場合、開始日から待期期間がスタートします。期間中は医療費が発生しても保険金が支払われません。
待期期間のルールは商品によって異なります。待期期間がゼロの保険もあります。待期期間中も保険料は発生します。また、申し込んでから契約開始までに時間がかかる保険もあるので、早めに保険期間に入りたい方は、契約開始までにかかる日数と待期期間を合算して考えましょう。
おすすめペット保険会社
会社名 /保険商品例 |
資料請求 |
---|---|
ペットメディカルサポート /PS保険 |
資料請求 |
楽天少額短期保険 /安心ペット保険 |
資料請求 |
日本ペットプラス少額短期保険 /いぬとねこの保険 |
資料請求 |
ペット&ファミリー /げんきナンバーわん |
資料請求 |
ペッツベスト少額短期保険株式会社 /ペット医療保険 |
見積もり |
10社以上検討するのは面倒とはいえ、3社程度は資料請求して見積もりをとった方がよいと思います!
※もっとぎゅっと少額短期保険は、楽天少額短期保険に社名変更しました。
「安心ペット保険」という商品名や商品内容、保険料等は変更がないようです。
犬種別おすすめ保険
犬種ごとに具体的な保険料や病気のリスク、総支払額などを比較した記事を作りました。こちらも参考にしてみてください。
ペット保険会社の種類(全17社)
このページでは、ここまでおすすめ保険をいくつか絞って紹介していますが、実際にはもっと多くの保険サービスを比較したうえでピックアップしています。下記に他の保険会社も含めた一覧を紹介します。おそらく国内のペット保険はこれでほぼすべてだと思います。(2018年6月現在)
保険商品 | 会社名 |
---|---|
PS保険 | ペットメディカルサポート株式会社 |
いぬとねこの保険 | 日本ペットプラス少額短期保険株式会社 |
あんしんペット保険 | 楽天少額短期保険株式会社 旧:もっとぎゅっと少額短期保険株式会社 |
ペット保険 げんきナンバーわん「スリム」 | ペット&ファミリー少額短期保険株式会社 |
ペット医療保険 | ペッツベスト少額短期保険株式会社 |
うちの子LIGHT | アイペット損害保険株式会社 |
フリーペットほけん | 株式会社エフ・ピー・シー |
「どうぶつ健保ふぁみりぃ」 | アニコム損害保険株式会社 |
ペットの保険 | au損害保険株式会社 |
アクサダイレクトのペット保険 | アクサダイレクト |
プリズムコール | 日本アニマル倶楽部株式会社 |
e-ペット保険 | イーペット少額短期保険株式会社 |
ドコモのペット保険 ※アイペットと補償内容は同じ |
株式会社NTTドコモ 引受保険会社:アイペット損保 |
ペット共済 | 一般財団法人日本ペット共済 |
ペットライフ健保 | ペットライフジャパン |
ペット保険ねっと・ペティーナ | 株式会社ペティーナ |
SBIのペット保険 | SBIいきいき少額短期保険株式会社 |
楽天が「もっとぎゅっと少額短期保険」を完全子会社化したことにより、社名が「楽天少額短期保険」に変更されました。2018年5月時点では、サービス内容はそのまま引き継ぐとのことですが、今後何かしらの変更があるかもしれません。楽天という大きな看板が付き、今後プロモーションも強化していくのではないでしょうか。
細かく見ていくとそれぞれ特色があるのですが、補償の内容はびっくりするくらい違うということはありません。明確に違うのは、加入条件や加入可能年齢だと思うので、そこを比べるとわかりやすいかもしれません。
あと、元も子もないことを言うと、ここで詳しく紹介していないペット保険も正直悪くありません。
これは辞めておいたほうがいいなと思う保険はありませんでした。
自分みたいに保険加入はとことん悩みたい方は、全部比較するのもなかなか楽しいですよ笑
逆にこの記事を最後まで読んだけど、結局どれがいいかよくわからないという方は、とりあえずPS保険 といぬとねこの保険 を資料請求してみてください。
パソコンやスマホの小さい画面であれこれ見るよりも紙のパンフレットを見比べたほうが検討しやすいので!
少しでもこの記事が参考になれば幸いです。